2026年度 辞令交付式における理事長・学長訓示
辞令交付式にあたり、理事長・学長として一言、ご挨拶申し上げます。
ただいま、新役員を含む教職員の皆様に辞令をお渡しいたしました。それぞれの新たな役割のもとで、これまで培われてきた知識や経験を存分に発揮され、教育・研究、そして大学運営のさらなる充実に力を尽くしていただくことを期待しております。
本学は、「グローカルな知の拠点」「未来の実践的な担い手の育成」「地域への開放と共創的連携」を理念として掲げ、県民の期待と支援に支えられて発展してきました。
これまでの歩みは、多くの教職員の皆様が教育・研究活動に真摯に向き合い、地域社会との関係を大切に築いてこられた成果であり、改めて敬意を表したいと思います。
しかしながら、大学を取り巻く環境は大きく変化しています。少子化の進行により 18歳人口の減少は今後も続き、地方大学を取り巻く競争環境は一層厳しさを増しています。一方で、AI やデータサイエンスをはじめとする技術革新は、社会や産業のあり方を急速に変えつつあります。こうした変化の中で大学に求められているのは、専門分野の知識だけでなく、データや情報を適切に扱う力、多様な人々と協働しながら課題を解決していく力、そして社会の変化に主体的に対応できる柔軟な思考力を備えた人材を育てることであります。
本学では、このような社会的要請に応えるため、教育体制の充実と改革を進めてきました。大学院人間福祉学研究科の開設をはじめ、国際政策学部の「創発デザインコース」、人間福祉学部および看護学部の「ヒューマンサービスイノベーションコース」など、社会の変化に対応した新たな教育プログラムを導入しています。また、助産学専攻科の開設や、認知症看護・感染管理の認定看護師教育課程の充実など、高度専門職人材の養成にも力を注いでいます。
現在、本学は、山梨大学や地域の自治体、産業界と緊密に連携しながら、文部科学省から受託した「地域活性化人材育成事業(SPARC)」を推進しております。本事業では、先ほど述べた学部教育プログラムの創設にとどまらず、文部科学省の委託による「地方創生人材教育プログラム(COC+R)」や「リカレント教育エコシステム構築支援事業」、さらに「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」における成果を基に、中高生・大学生・社会人の学びを有機的に接続する新たな教育の枠組みの構築を進めております。
これらの取組は、大学が地域社会とともに未来を切り拓くための新しい教育モデルであり、今後一層その重要性を増していくものと確信しております。
とりわけ、SPARC 事業の中核として構想を進めております「メイカーズ学科(仮称)」の開設は、本学の将来の発展を方向づける極めて重要なプロジェクトであります。メイカーズ学科では、地域に根ざしたものづくりへの理解を基盤としつつ、最先端のデジタル技術とデザイン思考を融合し、自由な発想を自らの手で具体化して社会に新たな価値を創出できる人材を育成します。全学が一体となり、地域との連携を一層深化させながら、着実かつ力強く準備を推進してまいります。
一方で、大学の根幹を支えるものは、言うまでもなく教育と研究の質であります。大学の本質的な特色は、研究の営みそのものが教育として展開される点にあります。教員は、自らの研究を通じて新たな「知」を創造し社会に貢献するとともに、その分野における最高水準の知見を次世代である学生へと継承する使命を担っています。
教員自らが探究に打ち込む姿を示し、研究的視座をもって学生を導いていくことが重要です。そうした真摯な姿勢に触れることで、学生は学問の奥深さと醍醐味を実感し、自ら学びを深めていきます。研究の不断の積み重ねは大学の個性を形づくり、その成果に対する評価は、やがて社会からの揺るぎない信頼へと結実していきます。
その意味で、教育・研究活動の成果を自ら点検・評価し、改善へとつなげていく仕組みの強化が不可欠です。本学は昨年度、大学教育質保証・評価センターによる認証評価において「適合」の判定を得ましたが、今後は学部・研究科単位でのより厳格な評価制度への移行が国で議論されています。こうした動向も見据えながら、教員の研究力の向上をも含めた教学マネジメントの一層の強化に取り組んでまいります。
大学の活動を支える事務職員の皆様の役割も、ますます重要になっています。大学運営を取り巻く制度や環境は複雑化しており、大学職員には高度な専門性と広い視野が求められています。日々の業務を確実に遂行することはもちろんのこと、大学全体の運営を俯瞰的に捉え、国内外の高等教育の動向を踏まえながら本学の課題を主体的に考えていく姿勢が重要であります。教員と事務職員が互いに連携し、それぞれの立場から大学の発展を支えていくことが、これからの大学運営において不可欠であります。
結びに、社会も大学も、今まさに大きな転換期にあります。本日辞令をお渡しした皆様には、本学がこれまで培ってきた伝統と強みを礎としながら、新しい時代にふさわしい大学の姿を共に築いていただきたいと思います。そして、その成果を社会へと広く発信することにより、山梨県立大学の存在意義を一層高めていくことを期待しております。
以上をもちまして、辞令交付式にあたりましての挨拶といたします。
令和8年4月1日
山梨県立大学理事長・学長 早川正幸
ただいま、新役員を含む教職員の皆様に辞令をお渡しいたしました。それぞれの新たな役割のもとで、これまで培われてきた知識や経験を存分に発揮され、教育・研究、そして大学運営のさらなる充実に力を尽くしていただくことを期待しております。
本学は、「グローカルな知の拠点」「未来の実践的な担い手の育成」「地域への開放と共創的連携」を理念として掲げ、県民の期待と支援に支えられて発展してきました。
これまでの歩みは、多くの教職員の皆様が教育・研究活動に真摯に向き合い、地域社会との関係を大切に築いてこられた成果であり、改めて敬意を表したいと思います。
しかしながら、大学を取り巻く環境は大きく変化しています。少子化の進行により 18歳人口の減少は今後も続き、地方大学を取り巻く競争環境は一層厳しさを増しています。一方で、AI やデータサイエンスをはじめとする技術革新は、社会や産業のあり方を急速に変えつつあります。こうした変化の中で大学に求められているのは、専門分野の知識だけでなく、データや情報を適切に扱う力、多様な人々と協働しながら課題を解決していく力、そして社会の変化に主体的に対応できる柔軟な思考力を備えた人材を育てることであります。
本学では、このような社会的要請に応えるため、教育体制の充実と改革を進めてきました。大学院人間福祉学研究科の開設をはじめ、国際政策学部の「創発デザインコース」、人間福祉学部および看護学部の「ヒューマンサービスイノベーションコース」など、社会の変化に対応した新たな教育プログラムを導入しています。また、助産学専攻科の開設や、認知症看護・感染管理の認定看護師教育課程の充実など、高度専門職人材の養成にも力を注いでいます。
現在、本学は、山梨大学や地域の自治体、産業界と緊密に連携しながら、文部科学省から受託した「地域活性化人材育成事業(SPARC)」を推進しております。本事業では、先ほど述べた学部教育プログラムの創設にとどまらず、文部科学省の委託による「地方創生人材教育プログラム(COC+R)」や「リカレント教育エコシステム構築支援事業」、さらに「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」における成果を基に、中高生・大学生・社会人の学びを有機的に接続する新たな教育の枠組みの構築を進めております。
これらの取組は、大学が地域社会とともに未来を切り拓くための新しい教育モデルであり、今後一層その重要性を増していくものと確信しております。
とりわけ、SPARC 事業の中核として構想を進めております「メイカーズ学科(仮称)」の開設は、本学の将来の発展を方向づける極めて重要なプロジェクトであります。メイカーズ学科では、地域に根ざしたものづくりへの理解を基盤としつつ、最先端のデジタル技術とデザイン思考を融合し、自由な発想を自らの手で具体化して社会に新たな価値を創出できる人材を育成します。全学が一体となり、地域との連携を一層深化させながら、着実かつ力強く準備を推進してまいります。
一方で、大学の根幹を支えるものは、言うまでもなく教育と研究の質であります。大学の本質的な特色は、研究の営みそのものが教育として展開される点にあります。教員は、自らの研究を通じて新たな「知」を創造し社会に貢献するとともに、その分野における最高水準の知見を次世代である学生へと継承する使命を担っています。
教員自らが探究に打ち込む姿を示し、研究的視座をもって学生を導いていくことが重要です。そうした真摯な姿勢に触れることで、学生は学問の奥深さと醍醐味を実感し、自ら学びを深めていきます。研究の不断の積み重ねは大学の個性を形づくり、その成果に対する評価は、やがて社会からの揺るぎない信頼へと結実していきます。
その意味で、教育・研究活動の成果を自ら点検・評価し、改善へとつなげていく仕組みの強化が不可欠です。本学は昨年度、大学教育質保証・評価センターによる認証評価において「適合」の判定を得ましたが、今後は学部・研究科単位でのより厳格な評価制度への移行が国で議論されています。こうした動向も見据えながら、教員の研究力の向上をも含めた教学マネジメントの一層の強化に取り組んでまいります。
大学の活動を支える事務職員の皆様の役割も、ますます重要になっています。大学運営を取り巻く制度や環境は複雑化しており、大学職員には高度な専門性と広い視野が求められています。日々の業務を確実に遂行することはもちろんのこと、大学全体の運営を俯瞰的に捉え、国内外の高等教育の動向を踏まえながら本学の課題を主体的に考えていく姿勢が重要であります。教員と事務職員が互いに連携し、それぞれの立場から大学の発展を支えていくことが、これからの大学運営において不可欠であります。
結びに、社会も大学も、今まさに大きな転換期にあります。本日辞令をお渡しした皆様には、本学がこれまで培ってきた伝統と強みを礎としながら、新しい時代にふさわしい大学の姿を共に築いていただきたいと思います。そして、その成果を社会へと広く発信することにより、山梨県立大学の存在意義を一層高めていくことを期待しております。
以上をもちまして、辞令交付式にあたりましての挨拶といたします。
令和8年4月1日
山梨県立大学理事長・学長 早川正幸
